春に起こりやすい / 頭痛
春になると頭痛が増える…そんな経験ありませんか?
以下のような理由が関係していると考えられています。
◆ 気圧や気温の変化による影響
春は寒暖差が激しく、天気も不安定ですよね。
低気圧が近づくと、体内の血管が広がりやすくなり、それが「片頭痛(偏頭痛)」の原因になります。
- 【片頭痛の特徴】
- ✅ズキズキとした痛み
- ✅光や音に敏感になる
- ✅吐き気を伴うことも
◆ 自律神経の乱れ
春は環境の変化(進学・就職・人間関係など)が多く、ストレスもたまりがち。
そのため「自律神経(交感神経と副交感神経)」のバランスが乱れて、緊張型頭痛が起こりやすくなります。
- 【緊張型頭痛の特徴】
- ✅頭をギューッと締めつけられるような痛み
- ✅首や肩のこりを伴うことが多い
- ✅比較的、日常生活は送れる程度の痛み
◆ 花粉やアレルギーによる影響
春は花粉症の季節でもあります。鼻が詰まると副鼻腔に炎症が起きて、「副鼻腔炎(ちくのう症)」に。
この影響で、顔やおでこ、頭が重く痛くなる「副鼻腔性頭痛」もあります。
◆ 西洋医学的な対処法
- 頭痛薬(鎮痛薬)を適切に使う(例:ロキソニン、イブ、アセトアミノフェンなど)
- ①十分な睡眠と休息をとる
- ②ストレスを溜めすぎない生活習慣を心がける
- ③花粉症対策をしっかり行う(マスク、抗アレルギー薬など)
【東洋医学の視点から】
◆ 春は「肝(かん)」が影響する季節
春は「肝(かん)」という臓の働きが活発になる季節です。
「肝」は、体の“気(エネルギー)”や“血”の流れをスムーズにしてくれる役割があります。
でも、春は気温差や環境の変化でストレスを感じやすくなる季節。
ストレスがたまると、「肝」の働きが乱れやすくなり、気の流れが滞って、頭痛の原因になるんです。
◆ こんなタイプの頭痛が増えます
1. ストレス型の頭痛(肝のバランスが乱れたタイプ)
- ✅イライラしやすい
- ✅こめかみや頭の横がズキズキする
- ✅ため息が増える、胸がつかえる感じがする
2. 気圧や風の影響による頭痛(外からの影響タイプ)
- ✅首や肩がこっている
- ✅天気が悪い日に痛くなる
- ✅後頭部が重く感じる
◆ 春の頭痛におすすめのケア
- ①深呼吸や軽いストレッチでリラックスしましょう。気の流れがよくなります。
- ②春の食材をとりましょう。たとえば、春菊・セロリ・しそ・あさりなどは「肝」にやさしい食べ物です。
- ③首元を冷やさないように。スカーフなどで春風から守ってくださいね。
春の頭痛は、ちょっとした工夫で軽くなることもあります。
不調を感じたら、体からのサインかもしれません。早めにケアして、心地よく春を過ごしましょう。
春に起こりやすい頭痛におすすめのツボ(経穴)を4つご紹介しますね。
これらは「気の巡り」を整えたり、「肝」の働きを助けたりして、春特有の頭痛に
やさしくアプローチしてくれます。
🌸 春の頭痛におすすめのツボ4選
① 太衝(たいしょう)
- 場所:足の甲、親指と人差し指の骨が交わるところのくぼみ
- 効能:肝の気を整える、ストレス・イライラ・頭痛に
- 押し方:やや強めに5秒ほど押し、ゆっくり離す。これを数回繰り返します。
② 合谷(ごうこく)
- 場所:手の甲、親指と人差し指の骨が交わるところ
- 効能:頭痛・肩こり・目の疲れに効果的。万能のツボとも呼ばれます。
- 押し方:反対の親指で、じんわり気持ちいい強さで1〜2分ほど刺激します。
③ 風池(ふうち)
- 場所:うなじのくぼみ、耳の後ろの骨の下あたり
- 効能:首・肩こり、風邪による頭痛、眼精疲労にも
- 押し方:親指でゆっくり押し上げるように3〜5回ほどマッサージします。
④ 百会(ひゃくえ)
- 場所:頭のてっぺん、両耳を結んだ線と、眉間の中心線が交わるところ
- 効能:自律神経のバランスを整える、頭重感・めまい・不眠にも
- 押し方:両中指でやさしくじんわり押します。深呼吸しながら行うのがポイント。
✨ ツボ押しのポイント
- 1日に数回、深呼吸しながらリラックスして行いましょう。
- お風呂上がりや寝る前がおすすめです。
- 無理に強く押しすぎず、「気持ちいい」と感じる強さがベスト。
春は頭痛だけでなく、気分の変動や眠気も出やすい季節。
こうしたツボを活用して、やさしく整えていきましょう。