女性のお悩み〜子宮の症状
🌸 子宮内膜症とは
子宮の内側にある「子宮内膜」と同じような組織が、本来あるべき場所以外(卵巣・腹膜・腸・膀胱など)にできてしまう病気です。
この内膜様組織は月経周期に合わせて増殖・剥離・出血するため、強い生理痛や慢性的な下腹部痛を起こします。
【主な症状】
- ✅生理痛が年々ひどくなる
- ✅生理以外でも下腹部や腰の痛みがある
- ✅性交痛や排便痛
- ✅不妊の原因になることも
🌿 東洋医学からみた子宮内膜症
子宮内膜症は、東洋医学では「血の巡り」や「気(エネルギー)」の流れが悪くなることで起こると考えます。
体質や症状によって、いくつかのタイプに分けられます。
① 瘀血(おけつ)タイプ
血の流れが悪く、体の中に古い血がたまっている状態です。
お腹が刺すように痛んだり、経血に血の塊が多く見られます。
顔色がくすんだり、唇の色が暗いのも特徴です。
→ 血流を良くして、たまった血を流す事が効果的です。
② 気滞(きたい)タイプ
ストレスや緊張などで「気(エネルギー)」の流れが滞るタイプです。
イライラしたり、胸やお腹が張るように痛むことが多く、生理前に痛みが強くなります。
→ リラックスして気の巡りを整えることが大切です。
③ 寒凝(かんぎょう)タイプ
体が冷えて血の流れが悪くなっている状態です。
下腹部が冷たく、生理痛が強く、温めると少し楽になります。
→ 体をしっかり温めて血行を改善することがポイントです。
④ 気血両虚(きけつりょうきょ)タイプ
疲れやすく、体が冷えやすい体質の人に多いタイプです。
生理の量が少なく、顔色が青白いこともあります。
→ 体力(気)と血を補って、体の基礎力を高めることが必要です。
このように、同じ「子宮内膜症」でも人によって原因や体質が違います。
鍼灸では、それぞれのタイプに合わせて「気・血・温度・流れ」を整えることで、
痛みを和らげ、再発を防ぐ体づくりを目指します。
【おすすめのツボ】
- 1️⃣関元(かんげん):子宮の血流改善
- 三陰交(さんいんこう):女性ホルモンバランスを整える
- 2️⃣気海(きかい):冷え・疲れ・気力低下に
- 3️⃣血海(けっかい):瘀血を取り除く代表ツボ
☕ 【日常でのセルフケア】
- 体を冷やさない(腹巻き・温かい食事)
- 睡眠・休息をしっかり取る
- ストレスをためない(気滞を防ぐ)
- 軽い運動やストレッチで血行促進
子宮内膜症は、薬や手術が中心ですが、
東洋医学では体質を整え、再発を防ぐことに重点をおきます。
「痛みを抑える」だけでなく、血と気の流れのバランスを整え、根本から整えることが大切です。