— 東洋医学の視点から —
肩こりは単なる「筋肉疲労」ではありません。
東洋医学では、気(エネルギー)・血(血液)・水(体液)の巡りが滞ることによって、肩にコリや重だるさが現れると考えます。
この状態をそのままにしていると、全身にさまざまな不調が広がるリスクがあります。
❶ 自律神経が乱れ、全身が不安定に
肩周辺は、「肝(かん)」や「心(しん)」の経絡が通る重要なエリア。
これらは感情や自律神経の働きとも深く関わっています。
放置すると…
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イライラ、気分の落ち込み
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動悸、不眠
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朝起きても疲れが取れない
など、「なんとなく不調」=不定愁訴へと進行してしまうことも。
❷ 気の滞り(気滞)が全身の流れを妨げる
肩こりは、「気」の流れがうまくいかない**「気滞(きたい)」**の代表的なサイン。
気が滞ると、他の臓腑にも影響し、
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胃の不調
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月経トラブル
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呼吸が浅くなる
などの不調が次々に現れてしまうのです。
❸ 血流の悪化(瘀血) → 慢性的な疲労や痛みへ
東洋医学では、**血の流れが滞ることを「瘀血(おけつ)」**と呼びます。
肩こりを放置すると、この瘀血が全身に広がり、
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頭痛
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冷え
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慢性の腰痛・肩甲骨の痛み
など、慢性的な痛みや不調が広がっていきます。
❹ 肩こりは「内臓の疲れ」の現れであることも
例えば…
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胃腸が弱ると背中の内側がこる
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肺が弱ると肩の前側にこりが出る
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肝が疲れると首〜肩が張る
こうした「内臓のサインとしての肩こり」を見逃して放置すると、やがて臓腑の働き自体に影響してしまうこともあります。
🌿 東洋医学は「肩だけ」では見ません
肩こりが長引いているとき、それは体全体のバランスの崩れのサインです。
東洋医学では、「脈診・舌診・腹診」などを通して体の中から原因を見つけ出し、肩こりの“本当の出どころ”にアプローチします。
📝まとめ
「肩こりくらい大丈夫」と思っている方へ
🔻 放っておくと…
☑ 自律神経が乱れる
☑ 内臓に負担がかかる
☑ 頭痛・めまい・不眠などが出る
☑ 慢性症状として全身に広がる
「その場しのぎ」ではなく
根本から身体を整える東洋医学のケアで、早めの対処を。